Adamovic Figured Walnut Halo 6string
2016.01.28 Thursday
ご注文頂きましたので、今回も完成予想図を作成致しました。
一見ソリッドボディーに見えますが、サウンドホール無しのホローボディー構造です。
以前、Adamovicに現在のボディー厚を1.5〜2倍に増やしてホローボディーを作成出来るか尋ねたところ、
ハウリングが問題になるので現在よりも厚く出来ないという返答でした。
現在のボディー厚はハウリングを考慮した厚みですので、Adamovicではサウンドホールの有無は
ハウリングには関係ありませんが、トップ材を途中でカットしないので強度面では有利になります。
強度面で言えば、トップ材用にストックしている材を全てホローボディーのトップ材として使用する事は出来ません。
ソリッドボディーでは、トップ材をボディー材に完全に接着するので少々穴が開いている材でもそのまま使用したり
埋める事により使用出来ますが、ホローボディーの場合はボディー材に接着しない部分があり、
サウンドホール有りの場合はその周辺の強度がどうしても落ちてしまいますので、
トップ材にも充分な強度が求められます。
理想を言えばプレーンな木目の材が良く、あまり派手な杢目の材は種類にもよりますが適さない場合が多いです。
今回のWalnutは、現在AdamovicがストックしているWalnutの中でホローボディーに最適な材のひとつだとの事です。
確かに派手な杢目ではありませんが、フィギュアードがしっかり出ていますし、研磨しオイルフィニッシュを施す事により
一層杢目が引き立つと思います。
ちなみに日本向けのホローボディーには、日本の過酷な環境を考慮して補強を入れて貰っています。
ボディーに使用しているMahoganyは、一般的には中低音が豊かで高音があまり得意ではないというイメージを
お持ちの方もおられるかも知れませんが、過去の入荷例をみますとAdamovicで使用しているMahoganyは、
暖かい音色でありながら低音から高音までパンチのある音色を持っているように感じます。
ちなみに、池部楽器店プレミアムベース様で昨年開催されたクリニックで使用したこの2本共、Mahoganyボディーです。
この2本はソリッドボディーですが、ホローボディーに使用すると下記の様にパンチがありながら厚みがある音色も得られます。
(フレットレスなので単純な比較は出来ませんが)
ネックはMaple / Purpleheart 5Pで、Mapleの割合が多いネックの方がブライトな音色になるとAdamovicは考えていて、
Purpleheartを挟む事によりネックの補強と、Wengeを挟んだ時よりもブライトな音色の傾向になります。
34"スケールとワイド18mmピッチの弦間は、他の楽器から持ち替えた際に違和感が少ないスペックだと思います。
申し訳ありませんが、このHaloはお客様オーダー分です。
楽器店様からのオーダー品は、どちらからか記載させて頂いております。
ここ数年、オーダー数が急増しており製作が遅れています。ありがたい事に入荷品もすぐに売れてしまう状況ですので、なかなか多くの方にAdamovicを触って頂けませんので申し訳なく思っています。すみません。
予定では、黒澤楽器店G'CLUB渋谷様から頂いていますSuper Novaが今月中に完成予定ですので、進展が分かり次第当ブログでご紹介させて頂きます。
ブログとデジマートを確認頂き本当にありがとうございます。